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第18回アジア・ジュニア自転車競技大会リポート/選手感想

INDEX

大会リポート

■チーム・スプリント

 ギヤは全員48×14。長尾・田中・新山の並びで予選に臨んだ。それぞれが自分の役割をきっちり果たし予選は1位で通過した。決勝はマレーシアで0.9秒の差があった。

 決勝では、予選の走りを修正し油断せずに自分達の走りをすることだけを頭に入れスタート位置についた。それぞれが、予選のタイムを上回り目標タイムである1分4秒台のタイム(長尾24秒441、田中19秒623、3走20秒551)で金メダルを獲得することが出来た。また、新山にいたっては午前中の予選、午後の1KMTTを走って2時間後という条件にもかかわらず頑張りをみせてくれた。

■1kmタイム・トライアル

 新山は48×14で臨んだ。スタートからぐんぐん加速し1周目は24秒台前半のタイムで入った。後半疲れが見えたが最後まで力を出し切り自己ベストで銅メダルを獲得することができた。日本に比べバンクコンディションが良くない条件でのこの走りは今後に期待が持てる結果となった。

■3kmインディヴィデュアルパーシュート

 ジュニアチームキャプテンでもある黒瀬が日本チームの先陣を切って予選に臨んだ。練習では少し重い感じだと言っていたが本人と相談しギヤは48×14を選択した。前半からスピードが持続せず苦しい状態が続いたが、何とか24秒台で後半をカバーし3分40秒807の3位タイムでゴールした。

 予選1位とのタイム差が0.7秒差、2位とは0.4秒差であったので悔やまれる結果となった。3・4位決定戦ではギヤを51×15に落とし予選の悔しさを晴らすべくレースに臨んだ。前半から快調に飛ばし3分36秒441と予選のタイムを大幅に更新し銅メダルを獲得した。

■スクラッチ

 久保田は予選なし9名での決勝レースに48×14のギヤで臨んだ。作戦は吉井コーチからのアドバイスもありラスト5周からタイミングよく飛び出すこと、韓国・タイの選手をマークすることだった。

 前半はスローな展開でレースが進んだがこれらのことを忠実に実行しラスト5周から完璧に独走状態に入った。最後はガッツポーズでゴールする余裕まであった。

■スプリント

 ギヤは48×14、予選は田中4位(11秒535)・長尾7位(11秒771)のタイムで通過した。

 1回戦はそれぞれ自分の得意のパターンに持ち込み1/4決勝に進んだ。

 田中の1/4決勝1回戦、先着はしたがゴール前にブルーバンド走行があり降格となった。続く2回戦・3回戦は1回戦の反省を生かし流し先行しながら相手を前に出させないレースで勝利した。

 長尾も巧みに前をとり、内で合わせながらのレースで2勝し1/2決勝に駒を進めた。田中の1/2決勝は予選1番タイムの選手。自分のレースを心掛け前で力を出すレースをしたがストレート負けで3・4位決定戦となった。

 長尾は予選2番タイムの選手と対戦、1本は取られたが1/4決勝同様に巧みに前をとり、内で合わせながらのレースで2勝し決勝へ駒を進めた。田中は、絶対にメダルを取るという強い気持ちでレースに臨みストレート勝ちをおさめ銅メダルを獲得した。長尾も得意のパターンに持ち込み貪欲に勝利を目指したがストレート負けを喫し銀メダルとなった。

■ケイリン

 予選2組、上位3名が決勝進出ということもあり失敗が許されないレースだった。田中・長尾ともに48×14のギヤで臨んだ。

 1組目の田中は中段をキープし飛び出すタイミングを計っていたがワンテンポ踏み遅れた為に後方に追いやられ6着予選敗退となった。

 長尾は、スプリント同様前を取り合わせながら先行するレースが完璧に決まり予選1着で決勝進出を果たした。

 決勝での作戦は、前を取るかタイの選手(1KMTT・ケイリン優勝)の後ろ、それ以外だったらペーサーが離脱した瞬間に前に出るというものだった。レースはタイの選手の番手という絶好の位置取りができた。ペースが上がりラスト1周になったところで内が開いた瞬間になかなか動きを見せないタイの選手にしびれを切らし内を付いてしまった。中段でのゴールではあったがブルーバンド走行をとられ降格6位という結果だった。

■ポイント・レース

 橋本は予選なし9名での決勝レースに51×15のギヤで臨んだ。作戦は特にたてなかったが、集団から飛び出すタイミングなどのアドバイスを吉井コーチからいただいた

 レース前から落ち着いており2回目のポイントから行きますという言葉通り他を寄せ付けない強さで圧勝した。

■チーム・パーシュート

 久保田・黒瀬・橋本・新山の番手、ギヤは48×14で予選に臨んだ。まずは、決勝へ進むことが重要だったので、スタートの入りを若干抑えてペースで走りきり4分30秒台前半のタイムを設定した。

 周回を重ねるごとにラップにバラつきが見られ苦しい走りとなった。タイムは、4分36秒867(1分13秒842・1分7秒157・1分8秒427・1分7秒441)で韓国に次ぐ2位で決勝進出を果たした。タイム差は1.8秒で十分に逆転を狙える位置にいた。

 決勝は2日後なので予選の走りでロスにつながる部分をビデオやラップなどメンバー全員で確認し修正した。また、ギヤを51×15に落とし、それぞれの役割をはっきりと明確にした。キャプテン黒瀬を中心にしっかりと選手同士ミーティングを行っていたようで「センターポールに日の丸を!」を合言葉にスタートした。

 決勝は、予選より若干速めに入り2周目は上げすぎず3周目の橋本からペースを作りラスト1kmからが勝負という作戦通り疲れが見えた韓国を一気に逆転し金メダルを獲得することが出来た。終わってみれば予選のタイムを約10秒縮め4分26秒262(1分10秒946・1分6秒160・1分4秒772・1分4秒384)というすばらしいタイムだった。

■総括

 今回のジュニアチームは、全員が海外レース初経験であったが臆することなく、まとまりのあるすばらしいチームであった。個々の能力はさることながら、競技に取り組む姿勢や仲間を思いやる気持ちなどを持ち合わせており今後の可能性を大いに感じることの出来る選手たちであった。

 また、事前合宿を通じてギヤに対する固定観念を取り払い練習の意味を理解し取り組んできたことも今回の結果に大いに結びついたと確信します。

【報告】 班目 真紀夫

参加選手感想

■久保田 元気(福島県:学法石川高校)

 私は2月9日〜19日にタイで開催されたジュニアアジア選手権に出場させてもらいました。私は初めての国際試合で少々不安な気持がありました。

 大会開催前に何度かバンクで練習しましたが,海外のバンクは日本のバンクと違いボコボコで慣れないと走りづらいバンクでした。

 私は大会二日目のジュニアスクラッチレースに出場しました。私は、まだ他の国の選手の強さを知りませんでしたが,吉井コーチや班目コーチらコーチ陣の観察力のおかげで誰をどうマークすれば良いかわかりました。

 スクラッチの戦略は、前半は後方待機で後半2キロに勝負をすると言う戦略でした。この戦略はコーチ陣が考えてくれた戦略です。それを頭に入れながら出走しました。前半ゆっくりとしたペースで中盤から少しずつ動いてきました。そこで感じた事は外国選手のダッシュ力でした。だらだら追うのではなく一気に追いつき吸収してしまう力があります。私は後半2キロに良い感じにペースが上がった集団から一気に飛び出し逃げきることができました。スクラッチではさまざまな勉強をさせてもらいました。

 団体追い抜きの予選では、足がうまく回らずにペースが合わず良いタイムで走れませんでした.しかし、決勝では予選の走りを改善しチームで話し合いきれいに走ることができ4分26秒が出せました。しかし設定タイムは4分25秒だったので少し悔しいです。

 ロードでは結論から言うと全然だめでした。前半アタック合戦でしたがなかなか逃げが決まらず一度後方待機していたら,逃げが決まってしまい逃げにのることができませんでした。今回のロードは後悔をしています。今後は後悔しない走りをしたいです。

 アジア選を通して,高ギヤを踏んで回さないと世界ではなかなか勝てないと思いました。私がトラックで2つの金メダルを獲れたのはコーチやメカニック、マッサー,スタッフのみなさんに全面的なサポートをしてもらい気持よく走れたからだと思います。日本そして世界で勝つために,これからは練習方法を考え練習に励みたいと思います。ありがとうございました。


■黒瀬 耕平(岡山県:岡山工業高校)

 私は今回初めてアジア大会に参加させていただきました。今までも選考合宿には参加していましたが選ばれた事がなかったので今回派遣され非常に嬉しかったです。今大会はタイで行われたため、気温は日本の夏のようでした。またバンクの状況はこれまで走ってきたどのバンクよりも走りにくく、日本のバンクがどれだけ綺麗に整備されているかということをとても感じました。
 レースはまず3km個人追抜の予選に参加しました。落ち着いていつもどおり走ろうと思い走ったのですが、アップの時間が少なかったのと、選んだギアの重さに対応しきれず平凡なタイムで3位となってしまい次の日の3-4位決定戦に進みました。

 3-4位決定戦は夕方からのレースということで前日の反省をいかし入念にアップを行い、またギアも軽くして臨みました。すると予選よりタイムを4秒縮めて勝つことができ、3位になることができました。しかし今回のように決定戦でタイムをだしても予選で決勝に進んでいないと意味がないので今後は今回の経験から予選でも決定戦でもタイムを出せるような選手を目指していきたいです。

 次に私は4km団体追い抜きに参加しました。団体追抜の予選はバンクの状況も考え4分30秒を目標に走る事を班目先生から指示されました。ですが思っていたよりもラップタイムがのびず4分36秒で予選2位となりました。しかし走り方を変えれば決勝戦で逆転できないタイム差ではありませんでしたので、ミーティングではしっかりと作戦をたてて自信をもって決勝戦に臨みました。

 決勝戦は4人とも調子が良く予選とは全く違う快調な走りでした。そしてゴールした時は目標の4分30秒を更新する4分26秒で逆転優勝することができました。私は今までこんなに速いタイムで走ったことがなかったのでこの記録はこれからの私の大きな自信になると思います。

 また今大会で学んだ様々な経験を今後の大学での競技生活でも取り入れていきこれからはまず大学のトップレベルで、次にエリートの国際大会等のトップで闘えるよう頑張っていきたいと思います。

 最後になりましたが今大会ジュニアチームがこんなにもたくさんのメダルを日本に持ち帰ることができたのは吉井コーチや班目先生、スタッフの方々、また今まで指導していただいた顧問の先生や家族のおかげだと思います。

 本当にありがとうございました。


■新山 響平(青森県:八戸工業高校)

 僕は2月9日から2月14日まで行われたアジア選手権大会にジュニアの日本代表として参加してきました。海外での大会は初めてで、わからないことが多く緊張していたのですが、周りのスタッフのサポートのおかげでのびのびとレースをすることができました。

 僕の今大会の個人種目の1キロメートルタイムトライアルは大会初日の2月9日にあり、最後まで力を余すことなく走りきることが出来たので1分7秒920の自己ベストで3位に入賞することができました。狙っていた金メダルではありませんでしたが、今大会の日本勢初メダルを獲得することができて良かったです。

 また同日出走だったチームスプリントでは、3人が一丸となって設定タイムとしていた、1分4秒代で優勝することができました。この時チームスプリントの合わせは2回程度しかやっておらず金メダルを取れると言う自信は正直なかったので勝ったときはとても嬉しかったです。

 私はチームパーシュートにも出場しました。予選ではいいタイムが出せずに1位の韓国と1秒8のタイム差をつけられ2位で決勝戦に進みました。

 このままだと決勝戦でも負けてしまうということで、班目先生に作戦を教えてもらいました。それは、体力のない僕が前半スピードを落とさないように目一杯引かせて残り1キロ地点で離脱させるという作戦でした。この作戦がうまくはまり決勝戦で韓国に逆転勝ちし、優勝することができました。タイムは4分26秒代という好タイムでした。

 しかしまだ僕が体力をつければジュニアの日本記録も破ることができるので、これからもっと練習を積んで最終的にはエリートの記録も破りたいと思っています。

 この大会を通して感じたことは、アジアには強い選手が沢山いるということと、周りのスタッフや関係者の方々、両親が支えてくれるおかげで僕達選手は走れていることを改めて実感しました。本当にありがとうございました。この貴重な経験を今後の練習、大会に活かしていきます。


■橋本 英也(岐阜県:岐南工業高校)

 私は日本代表選手でアジア選手権出場権を得て、初めて海外の大会に出場です。まず集合場所の羽田空港でミーティングを行い、エリートの選手と会いました。遥か雲の上のようなエリート選手に逢えて早速感動でした。

 飛行機でタイに到着して、空港出たらとても暑く、じめじめして体調維持に不安を感じました。バスではナンコラチャシマに向けて4時間ぐらい移動です。

 初日にすぐ周回練習をしたらバンクの凸凹が凄かったで、それが原因で股がすごく痛いし、しかもケイリンサドルだから余計痛い思いをしました。2日目から4周のフライングを中心の練習です。団抜き予選の前に初めてイオ・コメットを付けてあわせをやり、そこで感じたのは、コメットはギブリと比べて重いけどダンシングしたとき芯がカッチリしていてすごく良かったです。

 大会の団抜き予選では48×14でやりバンクが重いせいか、ケイデンスが上がらず4分36秒という無惨な成績で終わったのですが2位なれて決勝に上がることが出来ました。決勝では予選でケイデンスが上がらないということもあり、反省を生かして51×15で出場しました。

 決勝での相手は韓国。予選では2秒近く負けていましたが絶対勝つという意気込みで臨みました。いざ始まると予選より1周1秒弱速く回ることが出来たのです。しかし韓国はそれ以上速いペースで2kmの地点で3秒差つけられていましたが、慌てずに確実にペース乱さずに走り、行きラスト1周で逆転。僅かコンマ3秒差でしたが勝つことができました。凄く嬉しかったです。

 続いてポイントレースでは16kmと短い距離なので序盤から逃げまくり、積極的な走りが出来て大差のポイントで優勝することが出来ました。

 今回わたしのアジア選手権結果は、金メダル2つ手に入れることができました。この金メダルは、監督、コーチ、メカニックに助けられて成し遂げられた事だと思います。とても感謝しています。そして部の監督、先生方の協力、親の応援があったからこそ、この結果があると思います。これからも周りの人に感謝し、自転車競技を真っ当していきたいと思います。いつまでもこの思いは忘れません。

 ありかどうございました。


■田中 誇士(静岡県:伊豆総合高校)

 2月9日から14日までアジア選手権に、ジュニアの日本代表として参加してきました。初めての国際大会と言うことで、自分の力がアジアのジュニアの中でどれくらいのものなのかを知ることが出来るため楽しみでした。しかし、食事の面や体調管理のことなど不安なことも多くありました。

 僕はスプリント、ケイリン、チームスプリントの3種目に出場しチームスプリントは優勝することができ、またスプリントは3位という結果をのこすことが出来ました。

 チームスプリントでは2走を走りました。ダッシュ力がないのでスタートが心配だったのですが、本番ではきれいにスタートができ2走の役割をしっかりこなせることができました。チームスプリントの合わせはタイに行ってから初めて合わせたので、どれくらいのタイムが出るか全くわからなかったですが決勝戦では目標であった1分4秒台を出すことができ嬉しかったです。

 個人種目のスプリントとケイリンは自分の中では納得のいく結果を残すことが出来ませんでした。

 スプリントは1/2決勝で優勝したマレーシアの選手と対戦したのですが、完全に力負けしてしまいました。自分のペースに持ち込むレースをすることが出来たのですが負けたので自分の力不足だと言うことを感じました。

 ケイリンではレース展開を読みきれず後手に回る競争をしてしまったので経験不足を実感しました。アジア選手権に出場してみて自分に足りないと感じた部分はギアをかけても踏み切る力がまだまだ足りないことです。

 また、今回のアジア選手権でチームスプリントは優勝、スプリント3位という結果を残すことが出来たのはサポートしてくれた吉井コーチ、班目先生、JCFのスタッフの方々などたくさんの人達が支えてくれたおかげだと思っています。また何より家族の協力があったからです。

 これからは今まで以上に練習をし、日本だけではなく世界の舞台で戦える選手になることを目標に常に上を目指して頑張って行きたいと思います。


■長尾 拳太(岐阜県:岐阜第一高校)

 今回初めて国際大会に出場させていただき、自分自身海外での生活経験も無いので沢山戸惑う事も有りました。特に食事の面ではなかなか自分に合う物が無い中で、試合に支障が無いように考えながら食事を摂りました。また言葉の通じない中でも簡単な英語などで、ホテルの方や海外の選手とコミュニケーションを取ることが出来ました。

 試合以外の場でも沢山のことを学ぶことができました。また初めて海外のバンクに乗って、自分達が乗っている日本のバンクと比べて路面が悪いことに驚きました。自分達は恵まれた環境で競技をしているのだと実感しました。また試合の面でもスタッフの皆さんの協力も有り、チームスプリントでは優勝することが出来ました。

 出発前から団体競技に力を入れるように言われていたので、そこで優勝出来たことは今回の大会で1番嬉しいことでもありました。自分は今回チームスプリントの1走を走りましたが、チームにも恵まれて心強い仲間が後ろに2人も居ると思うと、安心でき落ち着いて自分の走りができました。走っていてすごく楽しかったです。

 また走り終わってスタッフの方々に握手を求められた時、改めて沢山の人に自分は支えられていることを実感しました。スタッフだけでなく、JCF関係者、地元で応援してくれていた家族、部活動の先生、部員、自分のまわりの沢山の人が自分の力になっているのだと思います。

 今回優勝することがそういった人達への恩返しに少しはなったかと思います。またそういった人達への感謝の気持ちを忘れず、今後の練習に取り組み、更なる飛躍を目指してこれからも頑張って行きたいと思いました。今回アジア選手権大会に出場させていただき本当によかったと思います。


■西村 大輝(東京都:昭和第一学園高校)

 僕は、2月18日からタイで行われた第18回ジュニアアジア選手権大会のロード・レースに参加させていただきました。

 レースは平坦基調のコースで距離は124.4キロでした。日本からは3人出場し、全体での参加人数は47人でした。

 レースはスタート直後からイラン、韓国、香港などが立て続けにアタックをしたのですが逃げは一つも決まりませんでした。徐々にアタックを仕掛けていた選手も疲れてきて集団のスピードも落ち着いてきて一定のペースで走っていたところ落車が発生しました。幸いにも日本人は誰も巻き込まれず無事でした。

 その後も比較的ゆっくりとしたスピードでレースは進んで行きスタート後から約80キロのところで5人のアタックがかかりました。そのときちょうど日本人は3人全員が集団の後ろの方に居ました。3人とも脚には余裕があったのですが、このアタックは決まらないと思い見送りました。僕の頭の中では序盤にもアタックが何本もかかったのに一本も決まらずコースも平坦基調だから今日は集団のスプリント勝負になるだろうと思っていたので逃げには乗りませんでした。

 しかし予想とは全く違う展開となり、逃げに乗っている国のアシスト達が集団を抑え、逃げとの差は開く一方でした。途中でメンバーの一人が逃げを追い、追いつくことに成功しました。僕はここからなら集団も逃げているメンバーには追い付かないだろうと思い一つでも着を上げたいという思いで一人抜け出しました。逃げからちぎれた人を抜き、前に居た5人ほどの集団を抜きました。

 トップ集団とは1分10秒ほど差を詰めたのですがゴール後はトップから47秒遅れの11位でした。

 勝負所を間違えてしまいレース展開を見る目がないと痛感しました。しかし、とても良い経験ができました。

 スタッフの皆さんや陰で支えてくれた皆さんにとても感謝しています。ありがとうございました。