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2012ジュニア世界選手権トラック大会リポート

JCFジュニア強化育成部会部会長 坂井田 米治


Report Index & Result 2012 UCI Junior Track World Championships in Invercargill, NZ

2012/08/18(Sat)-20(Mon)

■監督
中田 将次
■コーチ
坂井田 米治
佐藤 孝之
百々 敦史
■メカニック
山脇 靖宏


2012/08/21(Tue)

■選手
清水 裕友(山口県・誠英高校)
佐伯 亮輔(鳥取県・倉吉西高校)
堀田 海人(三重県・朝明高校)
高士 拓也(三重県・中央大学)
伊藤 和輝(東京都・昭和第一学園高校)
小林 泰正(群馬県・高崎工業高校)
鈴木 康平(静岡県・星陵高校)

■4kmTeamPursuit[Qualifying]
5位 4分16秒248
高士拓也/伊藤和輝/小林泰正/鈴木康平
日本新記録/日本ジュニア新記録/アジアジュニア新記録
■Team Sprint[Qualifying]
5位 47秒155
清水裕友/佐伯亮輔/堀田海人

■Omnium I [Flying Lap]
高士拓也 11位 (14秒123)
■Scratch [Final(10km)]
小林泰正 5位
■Omnium II [PointRace(15km)]
高士拓也 5位(17点)
■1kmTimeTrial [Final]
佐伯亮輔 12位 (1分06秒097)
堀田海人 13位 (1分06秒615)
■Omnium III [Elimination]
高士拓也 9位


■Sprint [Qualifying]
佐伯亮輔 23位(11秒088)
清水裕友 25位(11秒115)
堀田海人 27位(11秒202)
■Sprint [1/16Final]
佐伯亮輔 … 1/16決勝敗退
■Omnium IV [3km Individual Pursuit]
高士拓也 10位(3分32秒442)
■Omnium V [Scratch(10km)]
高士拓也 1位
■Omnium Final [1kmTT]
高士拓也 12位(1分07秒652)
総合9位(48points)

■3kmIndividualPursuit [Qualifying]
鈴木康平 13位(3分27秒192)
伊藤和輝 23位(3分34秒007)
■Points Race [Final (25km)]
小林泰正 12位(2点)

■Keirin [1st Round]
清水裕友 2組7位→敗者復活戦へ
堀田海人 4組4位→敗者復活戦へ
■Keirin [Repechages]
清水裕友 4組1位→2回戦へ
堀田海人 1組5位
■Keirin [2nd Round]
清水裕友 1組4位→7-12位決定戦へ
■Keirin [Final 7-12 places]
清水裕友 11位

■帰国


Video Gallery - Links for Youtube
日本チームの撮影ビデオ
Offical Site

KEIRIN(清水選手)

4kmTEAM PURSUIT

TEAM SPRINT

Omnium(Scratch)高士選手

事前合宿の4kmTP練習風景
Women's Sprint Qualifing
Women's Sprint Final
Women's Points Race Final
Women's Team Pursuit Final
Women's Keirin Final
Women's Scratch Final
Women's Omnium 500mTT

■08/27(Mon) - 08/28(Tue)

8月27日(月)、帰国に向けて移動する朝を迎えました。

今日はインバーカーギルからクライストチャーチを経由してオークランドまでの移動です。

天気は曇っていましたが、徐々に晴れ間が出てきて良い天気になりました。今日はいつものように7時頃に朝食が部屋に届けられ、食事を済ませると7時半に選手とスタッフは飛行場に向かいました。

インバーカーギル空港は本当に小さな飛行場で空港内の売店も小さい所でした。

荷物を預け、9時45分にクライストチャーチに向けて出発しました。

約1時間10分のフライトでクライストチャーチに到着しましたが、確実にインバーカーギルより暖かくなっていました。

空港には荷物の運送業者が自転車関係の荷物をすでに運んで来ており、そこのスタッフ2名に出迎えられました。そのうちの一人が日本人スタッフだったので、あとでオークランドまでの荷物を預けるのに助かりました。

無事にすべての荷物を預けることができ、空港内で昼食を済ませ13時35分にクライストチャーチを出発し、オークランドに向かいました。

約1時間20分のフライトで無事オークランドに到着しました。

オークランドはクライストチャーチよりもさらに暑くなっており、半袖も大丈夫な気温でした。こちらは日本と逆で北に行けば行くほど暖かくなります。

今日はオークランドのホテルで宿泊です。

自転車関係の荷物は空港で業者に預け、ホテルのシャトルバスで宿泊するホテルに行きました。

ホテルにチェックインして、ホテルから歩いてショッピングセンターに行き、選手たちは日本へのお土産を買っていました。ホテルに戻りレストランで食事をとり選手・スタッフは休みました。

明日は6時にホテルを出発し、8時40分にオークランドを出発し成田に向かいます。

成田の到着予定は日本時間の午後4時50分です。

これで今回のジュニア世界戦トラックのレポートを終了します。


日本選手団


永らくお世話になった宿舎を出発


インバーカーギル空港へ到着

インバーカーギル空港でお土産を買う

インバーカーギルからクライストチャーチへ

オークランドに到着

オークランドのホテルから徒歩でマーケットへ

ホテルでの夕食

■08/26(Sun)

ケイリン1回戦(清水選手)

ケイリン1回戦(堀田選手)

ケイリン2回戦(清水選手)

8月26日(日)、大会最終日の朝を迎え天気は快晴で気持ちの良い朝となりました。

今日も昨日と同様にいつもより遅く8時頃に朝食が部屋に届けられ、食事を済ませると9時に選手とスタッフは競技場に向かいました。

今日の日本チームの出場種目はケイリンだけであり競技場に着くと清水君と堀田君は自転車の準備を行い、その他の選手は自転車の梱包を始めました。

10時半から練習のはずだったのですがいつまでも練習が始まらないので理由を聞くとドクターがまだ来ていないから練習は出来ないと言われました。こちらではドクターが来ないと練習も大会も始まらないようです。

その後、練習を行い午後の競技に備えました

12時30分よりケイリン1回戦が開始されました。日本チームからは清水君(誠英高)・堀田君(朝明高)の2名が出場しました。

1回戦は上位2名が2回戦に進みますが、清水君の1回戦は7着に終わり敗者復活戦に回りましたが、敗者復活戦では作戦通りの展開で1着となり2回戦に進みました。

堀田君の1回戦は4着に終わり敗者復活戦に回りましたが、敗者復活戦でも力及ばず5着に終わり2回戦に進めませんでした。

その後、すぐに2回戦が行われ、3位までが決勝に進めるのですが清水君は惜しくも4着に終わり7-12位決定戦に回りました。

1時間後に7-12位決定戦が行われ、ここでも清水君は力及ばず5着となり11位が決定しました。

このケイリンに出場した2名とも世界のトップとは力の差があり、この結果は仕方のないところですが、今後は個人種目の強化にも力を入れなければならないと思います。

これで日本チームはすべて競技が終了し、荷物を梱包していったん宿舎に戻り、最初の日に夕食をとった宿舎の前にあるレストランで食事を済ませ、午後8時に待ち合わせた運送業者に荷物を預けました。この荷物は明日、クライストチャーチで受け取る予定になっています。

宿舎に戻り、選手・スタッフで最後のミーティングを行い、選手の感想や今後の課題、取り組みなどを話し合いました。

本当に今回のチームは良くまとまっており、日本新記録やジュニア日本記録と変わらない成績を収めることができました。

今回の経験を次のジュニアの選手に伝えてゆくことで来年はさらに記録を更新し、さらに世界で戦えるような選手も出てくるのではないかと期待します。

明日はインバーカーギルからオークランドへの移動です。日本への帰国は8月28日(火)になります。

Result

■男子ケイリン予選
2組 清水 裕友(山口県・誠英高校) … 2組 7位(敗者復活戦へ)
4組 堀田 海人(三重県・朝明高校) … 4組 4位(敗者復活戦へ)

■男子ケイリン敗者復活戦
4組 清水 裕友(山口県・誠英高校) … 4組 1位(2回戦へ)
1組 堀田 海人(三重県・朝明高校) … 1組 5位

■男子ケイリン2回戦
1組 清水 裕友(山口県・誠英高校) … 1組 4位(7-12位決定戦へ)

■男子ケイリン7-12位決定戦
清水 裕友(山口県・誠英高校) … 11位


ケイリンスタート前の清水選手


ケイリンスタート前の堀田選手


ケイリンのコース抽選


ケイリン7-12位決定戦(清水選手)


今朝の宿舎出発

宿舎での夕食

これは有名な自転車選手なのか..?

■08/25(Sat)

3kmIP(鈴木選手)

3kmIP(伊藤選手)

ポイント・レースのスタート(小林選手)

8月25日(土)、今日の天気は曇りで時々小雨が降りあまり良くない天気ですが、曇ると気温が下がることも無く10度ぐらいであまり寒さを感じません。

今日は週末ということで宿舎のスタッフが来るのが遅く朝食が部屋に届けられる時間がいつもより遅い8時頃でした。食事を済ませると、9時に選手とスタッフは競技場に向かいました。

競技場に着くと自転車の準備をして練習を行い、そのまま個人追抜に出場する選手だけ残りその他の選手は宿舎に戻り休息となりました。

12時30分よりインディヴィデュアル・パーシュート予選が開始されました。日本チームからは鈴木君(星陵高)・伊藤君(昭和第一)の2名が出場しました。

鈴木君は、先日のJOCカップで日本記録を更新しており今回も記録更新が期待されました。予選2組に出場した鈴木君でしたが後半ラップタイムを落とし3分27秒192で第13位に終わり記録更新はできませんでした。

予選5組に出場した伊藤君もタイムが伸びず3分34秒007で第23位となりました。

いずれも初日の団体種目から中2日あきコンディションの調整が難しく良い走りができませんでした。この種目で順位決定戦に残るためには3分18秒を切ることが必要で、まだまだタイムを伸ばす必要があります。

これで日本チームはお昼からの競技が終了し、いったん宿舎に戻り夕食をとってからまた夜の競技に備えることになりました。宿舎に帰る途中に海を見ました。この海の向こうは南極で、冬の海なので荒れているのかと思いきや全く穏やかな海でした。宿舎では今日も自炊をして全員夕食をとり、18時に宿舎を出て競技場に向かいました。

夜の競技では、日本チームから20時頃に行われるポイント・レースに小林君(高崎工)が出場します。

小林君は先日のスクラッチでは切れのある走りをしていたので上位の期待が持てました。

レースは前半から逃げがあり何名もラップする展開になりましたが、小林君はその逃げにうまく乗れずに苦しい展開となりました。

本日もすべての競技を終えて宿舎に戻ると午後10時頃でした。明日はいよいよ最終日です。最終日、日本チームはケイリンに清水君と堀田君が出場します。最後は良い結果を持って帰りたいものです。

Result

■男子3kmインディヴィデュアル・パーシュート予選
鈴木 康平(静岡県・星陵高校) … 13位(3分27秒192)
伊藤 和輝(東京都・昭和第一学園高校) … 23位(3分34秒007)

■男子ポイント・レース決勝(25km)
小林 泰正(群馬県・高崎工業高校) … 12位(2点)


ポイント・レース(小林選手)


デルニライダー


宿舎になっているモーテルの中庭

海の向こうは南極が....。

今日も宿舎で食事

■08/24(Fri)
オムニアムIV(3kmIP)高士選手
オムニアムV(スクラッチ)で1位獲得

オムニアムFinal(1kmTT)のスタート前


オムニアムFinal(1kmTT)高士選手


中田監督と健闘を分かち合う高士選手


スプリント予選スタート前の佐伯選手

8月24日(金)、今朝も7時に朝食が部屋に届けられ食事を済ませると、9時にスプリントとオムニアムに出場する者とスタッフで競技場に向かいました。今日も天気は快晴で少し寒さはありますが、外は快適な感じでした。

競技場に着くと自転車の準備をして練習を始めました。午前中はあまり練習に来るチームもなく地元のニュージーランドチームと日本チームとあと僅かな者しか練習をしていませんでした。

12時30分よりスプリント予選が開始されました。日本チームからは清水(誠英高)・佐伯(倉吉西高)・堀田(朝明高)の3名が出場しました。

予選の上位24名が1/16決勝に進むことができますが、結果は佐伯君が11秒088で第23位、清水君が11秒155で第25位、堀田君が11秒202で27位となり、佐伯君だけがかろうじて1/16決勝に進むことになりました。

その直後に行われた1/16決勝ではコロンビアの選手とあたり、レースは先行するものの力の差がありゴール前で捲られて敗れました。やはり短距離はかなり力の差があるように思えます。

次はオムニアムIV(Individual Pursuit 3km)です。

高士君(中央大)のベストは3分37秒だったのですが、それを5秒も縮める3分32秒442で第10位でした。これまでの総合も第10位でした。

この後、日本チームは休息となり次のレースは18時30分からとなりました。この休息の間に出場のない選手と食事を担当するスタッフは宿舎に戻りました。

18時30分から競技が再開され、日本チームの最初の種目はオムニアムV(Scratch 10km)です。

高士君の得意とする種目で上位の期待が持てました。

前半に何名かの逃げがありましたが、その逃げは決まらず集団が一つになってペースダウンしたところのラスト16周目に高士君がタイミング良く集団から単独で逃げ出し、そのまま単独で集団をラップして最後は集団のままフィニッシュし第1位となりました。会場のアナウンサーもタカシを連呼し、フィニッシュ後はスタンドから大きな拍手を浴び場内のビジョンにも大きく映っていました。

日本チームも最高に盛り上がり、高士君は選手・スタッフから大きな祝福を受けていました。この種目を終えて総合順位は36ポイントで第8位に上がりました。

本日、最後の種目は午後9時頃から始まるオムニアム Finale(Kilometer t.t)です。この時点で高士君はかなり足にきており最後の力を振り絞ってこの種目に臨みました。

タイムは1分07秒652で第12位でしたが、このタイムは自己ベストであり最後まで良く頑張ったと思います。総合の成績では第9位となり、これは昨年の第11位を上回る成績で一桁の順位立派でした。

すべての競技を終えて宿舎に戻ると午後10時頃でした。

今日も長い一日でしたが、高士君の頑張りにスタッフも盛り上がった一日でした。私も初めて世界クラスのオムニアムを見ましたが、なかなか面白い競技だと感じました。今後は国内でもこのオムニアムの普及を考えたいと思います。

宿舎に戻ってから選手の食事は準備していたものがありましたが、スタッフの食事の分がなく外に出かけましたが、こちらで夜遅くまで営業しているレストランはなく、結局24時間営業のマックで食事を済ませることになりました。

Result
■男子スプリント予選
佐伯 亮輔(鳥取県・倉吉西高校) … 23位(11秒088)
清水 裕友(山口県・誠英高校) … 25位(11秒115)
堀田 海人(三重県・朝明高校) … 27位(11秒202)

■男子スプリント1/16決勝
○RAMIREZ MORALES(COL) 11秒175
●佐伯亮輔(鳥取県・倉吉西高校)

■男子オムニアム
高士 拓也(三重県・中央大学)
IV : 3kmインディヴィデュアル・パーシュート … 10位(3分32秒442)
V : スクラッチ(10km) … 1位
Final : 1kmTT … 12位(1分07秒652)
総合9位(48points)


スプリント予選(堀田選手)

スプリントのスタート

スプリント予選(清水選手)

スプリント1/16決勝のスタート

スプリント1/16決勝(佐伯選手)

ベロドームのバックスタンド

表彰式の様子

夜マック

今朝の宿舎前

■08/23(Thu)

8月23日(木)、競技第2日目の朝を迎えました。今朝も天気は快晴ですが気温は0度と道は凍結状態です。

地元の方に聞くと、この冬は一回しか雪は降っていないようでどちらかと言うと雪は降らず寒さが厳しい土地のようです。また日本人も多く住んでいるようで、話を聞いた日本人は、生活しやすい所だと言っていました。

いつものように部屋に朝食が届き、食事を済ませると今日のレースに出場予定のないものと高士君は午前中の練習に出かけ、その他の選手は部屋で休息し午後の試合に備えました。

今日のレースは、オムニアムに高士君、スクラッチに小林君、1kmタイム・トライアルに佐伯君と堀田君が出場します。練習から帰って来る選手を待ってお昼前に宿舎で昼食を済ませ、今日のレースに関係のない者を宿舎に残し出場メンバーとスタッフは12時に宿舎を出て競技場に向かいました。練習のあと競技が始まり、日本チームの最初の種目はオムニアムで14組のスタートでした。

オムニアムには高士君(中央大)が出場し、最初の種目オムニアムI(Flying Lap 250m)では14秒123のタイムで第11位でした。もう少しタイムが出せたと思われるので少し残念でした。この後はまたブレークに入り、競技再開は18時30分でした。

競技再開後の最初の種目はスクラッチ決勝で、距離は10kmです。この種目には、小林君(高崎工)が出場しました。

レースは前半から逃げを打つ選手が何度かアタックし、その中で3名の選手の逃げが決まりそのままラップしました。その後は集団は一つのまま推移しました。小林君もレースがよく見えているようで動きもよかったです。

そのまま一つの集団でフィニッシュするかと思われましたが、ラスト2周でタイミングよく小林君が集団から抜け出し、集団を引き離してそのままフィニッシュかと思いましたが後続の追い上げにあって一人に抜かれて2位でフィニッシュしました。

その結果、第5位入賞となりました。本人もレース後、もっと上位に行けたと悔しがっていましたが確かに小林君の走りは世界でも通用することを示した走りだと思います。レース後、クールダウンをしているとシャペロンに捕まりドーピング検査にランダムで選ばれるというおまけ付きでした。

次は、オムニアムII(Points race 15km)に高士君が出場しました。

最初のポイント周回を3位で通過し2ポイントを獲得しましたが、その後4名の逃げが決まりそのままラップが成立しました。しかし、ラップが成立する前に集団から高士君を含む3名が抜けだしていたので先頭に立つこととなり、その3人が集団に半周以上差を開けていたので残り3回のポイント周回はすべて3名の選手で上位のポイントを争いとなり、すべて高士君が獲得して合計17ポイントを獲得して第5位となりました。その結果、2種目を終了して第8位と順位を上げました。

次は、1kmタイム・トライアルです。

3番目に出走した佐伯君(倉吉西高)は前半のラップは良かったのですがラスト1周でラップを落とし1分06秒097で第12位となりました。9番目に出走した堀田君(朝明高)も前半は良かったのですが、中盤からラップを落とし1分06秒615で第13位となりました。

この2名もジュニア日本記録更新を目指していたので少し残念な結果に終わりました。優勝は、オーストラリアの選手で1分02秒303でした。この選手がジュニア1年目であることを考えると、オーストラリアの強さと層の厚さを感じます。

最後はオムニアムIII(Erimination)です。スタートが何と午後10時からで、日本では考えられない時短帯のレースです。

レースは2周に1回エリミネイトされるます。こちらでは、エリミネイトされた選手に赤いランプで知らせる機器を自転車に取り付けます。この赤いランプが点灯した選手はレースを離れます。

高士君は前半は前の方で安全な位置取りをしていましたが、途中で後方に下がりこのままではエリミネイトされるかと思われたバックストレートでコロンビアの選手が落車してニュートラルとなり、このニュートラル周回が5周あったのでこの間に足を休めることができたのですが、条件は皆同じでコロンビアの選手が戻ると激しい位置取り争いとなり残り9名のところで高士君はエリミネイトされ第9位となりました。

ちなみに優勝したのは落車から復帰したコロンビアの選手で本当に強さが目立ちました。

すべての競技を終えて宿舎に戻ると午後11時頃でした。

今日は帰りが遅くなることを予想していたので、朝からスタッフがカレー作りをしておいてくれたおかげで宿舎に残っていた選手も遅く帰った選手もカレーが食べられて満足そうでした。スタッフは選手の食事終了後、ミーティングを兼ねた食事をして休みました。

RESULT
■男子スクラッチ決勝
小林 泰正(群馬県・高崎工業高校) … 5位
■男子オムニア
高士 拓也(三重県・中央大学)
I : Flying Lap(250m) … 11位 14秒123
II : PointsRace(15km) … 5位(17点)
III : Elimination … 9位
3種目終了時点の順位 … 10位
■男子1kmタイム・トライアル
佐伯 亮輔(鳥取県・倉吉西高校)  … 12位 1分06秒097
堀田 海人(三重県・朝明高校) … 13位 1分06秒615


スクラッチ決勝のスタート前の小林選手


スクラッチ決勝(小林選手)


ドーピングの対象となった小林選手


オムニアムI (Flying Lap)のスタート前の高士選手

オムニアムI (FlyingLap)の高士選手

オムニアムII (ポイント・レース)

オムニアムIII (エリミネィション)

1kmTT決勝の佐伯選手

1kmTT決勝の堀田選手

エリミネィションで除外されるとランプが点灯するシステム

ベロドームの正面玄関

外はこんなに快晴です

■08/22(Wed)
先ほど4kmチーム・パーシュートが終了し、日本チーム(鈴木・小林・伊藤・高士)は日本新記録となる4分16秒248で第5位となりました。

この記録は、エリートの記録も更新し、アジアジュニア記録となるタイムです。

日本チームは、初めての順位決定戦進出を目標にしていたので少し悔いが残りますが、この悔しさは来年果たしてくれるものと思います。

この後はチーム・スプリントです。こちらも記録更新を目指して頑張ります。

RESULT(Link for OfficialSite)

■4kmチーム・パーシュート
予選5位 4分16秒248 日本新記録/日本ジュニア新記録/アジアジュニア新記録
高士 拓也(三重県・中央大学)
伊藤 和輝(東京都・昭和第一学園高校)
小林 泰正(群馬県・高崎工業高校)
鈴木 康平(静岡県・星陵高校)

■チーム・スプリント
予選5位 47秒155
清水 裕友(山口県・誠英高校)
佐伯 亮輔(鳥取県・倉吉西高校)
堀田 海人(三重県・朝明高校)


日本記録を樹立したチーム・パーシュート

スタート前のウォーミングアップ

緊張のスタート前

チーム・パーシュートのスタート

[※現地のメール環境が不安定のため前回までのリポートに文字化けなどがありました。再度送信されてきましたリポートを掲載しています。]

8月22日(水)、今朝はこちらに来て初めて天気もよく晴れていましたが放射冷却のせいか気温は0度、車のフロントガラスは凍り道路は凍結していました。

そんな中、いつものように午前7時に朝食が部屋に届けられ食事を済ませるとすぐにチーム・パーシュートに出場するメンバーとスタッフは競技場に向けて出発しました。

今日からいよいよ競技が開始され、最初の種目がチーム・パーシュートなのでチーム・スプリントのメンバーは午前中宿舎で休息となりました。

競技場に着くと準備を行い9時からの練習に備えました。ところが9時になっても練習が始まらないので訳を聞くと、昨日の雨で雨漏りして走路が濡れて滑るので乾燥させているとのことでした。ドームなのに雨漏りがする、そんなトラブルもあ りましたが何とか練習を終えて、午後1時半頃のスタートまで競技場内で準備をしました。

最初の種目である4kmチーム・パーシュートは、昨年ジュニア日本新記録の4分21秒を出したことで新たな目標としてエリートの持つ4分18秒の記録更新を目標に1年かけて取り組んできた種目であり、事前合宿でも4分15秒を出しており普段通り走れば記録更新は間違いないとコーチ陣は考えていました。

メンバーは高士(中央大)・鈴木(星陵高)・小林(高崎工)・伊藤(昭和第一)の4名です。

本番では、落ち着いたスタートから2kmまでは予定通りのラップを刻んだのですが、2km過ぎあたりでラップを落としどうなるかと心配しましたが何とか取り戻してフィニッシュしました。

記録は予定したタイムより遅かった4分16秒248でしたが、これはエリートの記録も更新する日本新 記録であり、さらにアジアジュニア記録も更新しました。

しかし、記録だけでなく日本チーム初の順位決定戦進出も目標にしていたので、順位が4位と僅か0.2秒差の5位に終わり悔いが残る結果でもありました。

競技終了後は選手もスタッフもどことなく満足できない様子でしたが、来年はさらに記録を更新して悔しい気持ちを晴らしてほしいものです。さらにこのまま強化を進めれば4分一桁のタイムも夢ではないものと思います。

もう一つの団体種目であるチーム・スプリントに出場する選手は、4kmチーム・パーシュートが始まる頃に宿舎から競技場に入り、4kmチーム・パーシュートの結果に続いてジュニア日本記録更新の期待が高まりました。

午後3時からトラックで練習を行い午後7時30分頃のスタートに向けて準備をしました。

午後6時からはオープニングセレモニーが行われ、マオリの踊りであるハカが披露されるなど趣のあるセレモニーでした。

午後7時30分から行われるチーム・スプリントのメンバーは、佐伯(倉吉西高)・清水(誠英高)・堀田(朝明高)の3名です。

本番では、それぞれが持てる力を十分に発揮した結果、タイムは47秒155で記録更新を狙っていたジュニア日本記録47秒110に僅か0.045秒及びませんでしたが好記録だと思います。

しかし、団体追抜と同様に4位と僅か0.2秒差の5位で順位決定戦に進むことができず、またまた悔しい思いをしました。でも、間違いなくこの次はジュニア日本記録を更新できるものと考えます。

すべてを終えて宿舎に戻ると午後9時を過ぎていました。今夜の夕食も先に戻ったスタッフの手料理で、選手には大変好評で明日もまた自炊になりそうです。食事を済ませてミーティングを行い明日に備えて休みました。


日本チームの自転車


チーム・スプリントのスタート前


開会式の模様


自ら料理する中田監督

食事の準備をするスタッフ

夕食をとる選手

■08/21(Tue)

8月21日(火)、今朝は雨模様で昨日よりもさらに寒さを感じました。7時に昨日と同様に部屋で朝食をとりました。

今朝の地元新聞には昨日行った日本チームの練習の様子が大きく掲載されていました。

今日の指定練習は13時からなので午前中は休息し11時には早めの昼食をとり宿舎を出発しました。

今回この宿舎は大会送迎バスのルートに入っておらず、1台借りたレンタカーで選手・スタッフをピストン輸送しました。

この頃も雨は降り続けていて寒いのですが、会場のベロドローム内は大型の暖房機が動いており半袖でも大丈夫なくらいの暖かさでした。

このインバーカーギルの競技場は歴史が古く、1949年にアウトドアのバンクが完成しており、現在のベロドロームは2006年に完成したそうです。街を歩くと100年以上昔の建物が多く残っており趣があります。その街のあちこちに横断幕やディスプレイがあり歓迎ムードが漂っています。

13時より15時まで練習を行いました。チーム・スプリント班とチーム・パーシュート班に分かれてトレーニングをしましたが、この1年間この団体種目での記録更新を目標に取り組んできただけに選手のモチベーションも高く、これまでの練習通りに走ることができれば明日は記録更新を必ず達成してくれるものと確信します。

練習終了後、選手は宿舎に戻りスタッフは競技場に残り18時からの監督会議に出席しました。

本日の夕食は、モーテルにある台所を使って自炊することになり、スタッフが買い出しと調理を担当しました。

無事何とか夕食も済ませ、明日の団体種目へ向けて選手・スタッフの気持ちのこもったミーティングで今日一日を終えました。

明日の選手たちの活躍に期待してください。


練習風景01

練習風景02

チーム・スプリントのメンバー

チーム・パーシュートのメンバー

日本チームのピット風景

今朝の地元新聞に掲載されました

ジュニア世界選手権に地元の街角も歓迎ムード

1889年建設の水道塔

1907年建設のステーションホテル

インバーカーギルの中心街

■08/18(Sat)-20(Mon)

8月18日(土)に伊豆ベロドロームでの事前合宿を終えた日本選手団は、バスで成田空港まで移動し19時発オークランド行きの便で出発しました。

約10時間のフライトで8月19日(日)午前8時45分(現地時間)、オークランドに無事到着しました。

日本とニュージーランドでは3時間の時差があり、その時差はニュージーランドの方が日本より3時間早くなっています。

その後国内線に乗り換え、13時発クライストチャーチ行きの便に乗りました。

オークランドではさほど寒さは感じなかったのですが、途中の飛行機から見る山々は真っ白でこちらが冬であることを実感しました。

クライストチャーチには14時20分に到着。ここで自転車関係の荷物は飛行機が小さい関係で運送業者に現地まで車で運んでもらうことになっており、荷物を持って外に出るとオークランドより寒くなっていました。

荷物を預け、選手団は17時05分発のインバーカーギル行きの飛行機に乗り、インバーカーギル空港に着いたのは18時25分でした。

インバーカーギルはさらに寒くなっており、こちらは日本と逆で南に行けば行くほど寒くなります。空港では大会スタッフが迎えに来ており、宿舎まで案内をしてもらい夕食を宿舎の向かいあるレストランに食べに行き、その後各自長時間の移動で疲れた体を休めました。

8月20日(月)、朝の気温は3度と本当に寒い朝でした。

今回の宿舎はモーテルで朝食は各自の部屋に持って来てくれることになっており、7時30分に各自部屋で朝食をとりました。

その後、スタッフはベロドロームへ荷物を受け取りに行き、選手は午前中は移動の疲れをとるために部屋で休みました。

昼食も12時に各自の部屋に届いたもので済ませ、13時に宿舎を出発しベロドロームで自転車を組み立て、15時から17時までトレーニングをしました。

選手は移動の疲れもあるかとは思いますが皆元気にトレーニングに取り組んでいました。

その後は宿舎に戻り、夕食はまた近くのチャイニーズ・レストランで済ませ、各自明日に備えて休みました 


山は真っ白でした。


クライストチャーチからインバーカーギルへ向かう飛行機


インバーカーギル空港に到着

大会が行われるベロドーム

練習前のミーティング風景