国際大会レポート
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2013年11月2日(土)から3日(日)まで大韓民国全羅南道羅州市・ナジュ自転車競技場で今年の日韓対抗学生自転車競技大会が開催されました。

ここでは、現地での高体連選手の活躍を中心にレポートします。

レポーター

(公財)全国高体連自転車競技専門部

 理事長 坂井田 米治

■2013/11/01(Fri)

成田出発組も関空出発組もそれぞれの空港に午前7時40分に集合し、それぞれ韓国に向かい午後1時には仁川空港で選手団は合流しました。

その後、迎えの観光バスに乗り、途中のサービスエリアで昼食をとって広州に午後6時半頃に到着しました。

今夜は夕食を広州で取り、その後バスに乗り30分で羅州の宿舎に入りました。移動で疲れているので、明日の打ち合わせをして休みました。


仁川空港で荷物を積み込む

リムジンバスの車内

リムジンバス

ホテルでの夕食

宿舎のロビーでミーティング

■2013/11/02(Sat)

午前6時30分に起床し、午前7時から全員で宿舎の周りを散歩し、午前8時15分に宿舎を出発し競技場近くの朝食会場である焼肉屋に向かいました。

そこで朝食を取り、すぐに近くの競技場へ向かいました。

競技場は周長が333mのセメント舗装の野外競技場で、セメント走路はデコボコでコーナーも角張っているようでした。

地元の関係者によると韓国で一番良くない競技場だと言っていました。そんな中、選手は準備をして練習に入りましたが、どの選手も走りにくそうに走っていました。

午前10時から監督会議が行われ、その後昼食となりました。

日本では大会中の昼食と言えば弁当ですが、こちらでは選手・監督・役員全員が車でレストランに出かけ昼食を取りました。出かけたのは朝食を取った店で、全員でビビンバなどを食べました。

昼食を終えて、午後1時30分から開会式、14時から競技が開始されました。

最初の種目はスプリント予選です。

高校生の部ではインターハイチャンピオンでジュニア世界選手権代表の野上君(岡山県・岡山工)が11秒735で第2位となり、インターハイ1kmタイム・トライアル4位でジュニア世界選手権代表の滝本君(岡山県・岡山工)が11秒963で第4位でした。

次は最初の決勝種目である個人追抜競走です。

高校生の部には、この種目のインターハイチャンピオンでジュニア世界選手権代表でもある森口君(和歌山県・和歌北)が3分42秒692で優勝、塩田君(埼玉県・栄北)は3分54秒880で第4位でした。

女子の部には、元砂さん(奈良県・榛生昇陽)が出場し2分47秒346で第3位でした。

次の種目はスプリント1/2決勝です。

予選2位の野上君は予選3位の韓国選手と対戦しストレートで明日の決勝に進みましたが、予選1位の韓国選手と対戦した滝本君はストレートで敗れ3・4位決定戦に進みました。

この日最後の種目はタイム・トライアルです。男子は1km、女子は500mです。

男子は今年8月にジュニア日本記録を出した野上君に期待が持たれましたが1分08秒859で第3位、滝本君も1分11秒081で第4位に終わりました。

優勝は韓国の選手で1分07秒904でした。女子は全国高校選抜大会優勝の鈴木さん(静岡県・星陵)が出場しましたが、39秒196で第4位に終わりました。

女子の優勝はは韓国の選手で37秒766でした。競技終了後、すぐにこれまでに終了した種目の表彰式が行われました。

夜は朝食と昼食をとった店を貸し切って歓迎レセプションが開催されました。メニューはやはり焼肉です。選手・監督・役員全員が揃った大変盛り上がった歓迎会で、日本と韓国の友好を深める機会となりました。

■2013/11/03(Sun)

午前6時30分に起床し、午前7時に宿舎を出発しました。昨日同じで競技場近くのお店で朝食をとり、競技場に向かいました。

午前8時から公式練習、午前9時30分から競技が開始されました。

最初の競技はスプリント順位決定戦です。

高校生の部では、決勝戦で野上君が韓国選手に2対1で敗れ第2位となりました。3・4位決定戦では、滝本君も韓国選手に敗れ第4位となりました。

続いては団体種目です。各カテゴリーで実施種目が決まっており、高校生の部はチームスプリント、大学生の部は4kmチーム・パーシュート、女子の部はチームスプリントが行われます。

最初は大学生の4kmチーム・パーシュートです。

今回は、韓国チームがよくまとまっており日本チームに差を付けて勝利しました。

続いて高校生のチームスプリントです。

日本チームは、インターハイでこの種目第3位となった岡山工業の3名が出場しました。

1周目はあまり差がなかったのですが、後半は韓国に差をつけられ韓国チームが勝利しました。

女子の部は、小島(日体大)・鈴木のペアで臨みましたがタイム差をつけて韓国チームが先にフィニッシュしました。

しかし、後になって韓国チームの交代違反があり、日本チームの優勝となりました。

午前最後の種目はケイリン決勝です。

ケイリンは日本も韓国も大学生が2名、高校生が1名の出走で合計6名のレースとなります。

日本チームは、大学生から末木君(日本大)と宮本君(中央大)の2名、高体連からは田邉君(岡山県・岡山工)が出場しました。

スタートを田邉君がとり末木君がこれに続く形で始まりましたが、道中スプリントで優勝した韓国の高校生が上昇して田邉君と並走になり、明らかにスプリンターレーンの内側に侵入していましたが警告も無く結局誘導の後ろを取られ、そのまま押し切って優勝、番手の末木君が2位、田邉君は6位となりました。

最後は参加選手全員が出場する競技です。

男子はポイント・レース、女子はスクラッチです。

例年はこのポイント・レースまでは対抗得点が競っており、優勝国はこのポイント・レースで決まっていたようです。

今年はここまで韓国チームが圧倒的に有利でしたので、何とか一矢を報いたいところです。

まずスクラッチが行われ、最終回に小島さん(日体大)が逃げを試みましたが、元砂さんと鈴木さんと韓国の選手3名が追走し、最終コーナーでは小島さんの落車があり、結局韓国の選手が優勝し、鈴木さんは第2位、元砂さんは第3位となりました。

続いて行われたポイント・レースは、終始日本の大学生が主導権を握り、倉林君(日体大)が優勝、伊藤君(早稲田大)が第2位となり何とか最後に日本チームがワンツーを決めることが出来ました。

この種目のインターハイチャンピオンである塩田君もよく健闘しましたが第6位に終わりました。

以上で全ての競技が終了し、表彰式と閉会式が行われました。

まず団体総合の表彰があり韓国チームが86点対67点で日本チームに勝利し、優勝カップが韓国選手団長に授与されました。

続いて最優秀監督賞の表彰があり、韓国高校チームの監督にクリスタルの楯が授与されました。

さらに各国の優秀選手賞の表彰があり、2種目で優勝した日本大学生チームの倉林君にクリスタルの楯が授与されました。

最後に全員で記念撮影があり、日韓の親善交流を目的とした今年の大会も大いなる成果のうちに終了しました。

夜は広州のレストランまで行きそこで食事をとりました。今日の夕食もやはり焼肉でした。その後、近くのショッピングセンターで買い物をして宿舎に戻りました。


ジュニア スプリント決勝

ジュニア スプリント決勝3回戦

ジュニア スプリント表彰式

女子スクラッチ

女子スクラッチ 表彰式

ケイリン 決勝

チーム・パーシュート

チーム・パーシュート

チーム・スプリント

チーム・スプリント 表彰式

ポイント・レース

女子チーム・スプリント

昼食

生きたタコが鍋の中に

夕食会場のレストラン
■2013/11/04(Mon)

午前5時に起床し、荷物をまとめて宿舎を午前6時前に出発しました。途中のサービスエリアで朝食を取り、午前11時頃に仁川国際空港に到着しました。

韓国に来る時と同じように、成田組と関空組に分かれて帰国するので空港内のロビーで日本選手団の解散式を行い、それぞれ帰国便に乗り無事に帰国しました。

今回も韓国車連・韓国学連の自転車競技に取り組む意識は高く、関係者もとても熱意があり、この国際交流試合は今後も継続する必要があると感じました。

この大会は来年日本での開催であり、高体連が主となって関西で開催の予定であります。


早朝のサービスエリア

荷物をまとめる

空港ロビーでの解散式