国際大会レポート
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4th Stage

Trofeo Karlsberg 第4ステージ

最終ステージのこの日は約20kmの周回を5周する99kmのコース。緩い登りが2km超と1kmほどの登りがあり、1周目は穏やかに進むが、2周目に黒枝、松本が遅れてしまう。

この周の平坦区間で山本が単独で抜け出し、集団に30秒ほどの差をつける、6名ほどの追撃グループもできるが、山本の逃げが続き、その後フランス、ドイツの選手が山本に追いつき3名のグループでそのまま逃げ続ける。30秒差あたりからタイム差は広がらず、集団は落ち着いて対応する。

4周目の登りでペースが上がり山本の逃げは吸収される。5周目の登りでさらにペースが上がり総合リーダーを含む11名の選手が先行する。集団は登りで一列に伸びて40名ほどと小さくなり、ここで山本が遅れるが横山、岡、橋詰の3名はメイン集団に残る。集団スプリントにしたいイギリスチームが集団を牽引してラスト5kmあたりで集団は一つになる。橋詰が岡と横山を前方に押し上げる動きをして、横山がラスト200mからの登りスプリントで健闘したが残念ながら7位とネイションズポイント獲得に必要な6位以内には入れなかった。

この日のスプリントでもMads Pedersenが3ステージ連続で圧倒的な力で優勝し、個人総合でもリーダーを守った。

Trofeo Karlsbergはジュニアのレースの中では非常にレベルの高いステージレースであり、総合成績では日本の選手は下位に沈んだが、各ステージではそれぞれの選手がネイションズポイント獲得のために今各自ができることをしっかり行ないながらレースを進めることが出来た。

落車のトラブルも多かったが、日を追うごとに選手がレースから学び成長していくことが出来た。ジュニアのうちからこのようなレベルの高いレースを年間もう少し走ることが出来れば、彼らはより結果を出すことが出来るようになると感じる。

(ジュニア強化育成部会 柿木孝之)

■第4ステージ  99km

1位 Mads Pedersen(デンマーク)
2位 Harvorsen  Kristoffer(ノルウェー)
3位 Tao Geoghegan Hart (イギリス)
7位 横山航太(篠ノ井高校)同タイム
24位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)同タイム
52位 橋詰丈(昭和第一学園高校)同タイム
77位 山本大喜(榛生昇陽高校)6分11秒差
松本祐典(北桑田高校)リタイア
黒枝咲哉(日出暘谷高校)リタイア

■個人総合成績

1位 Mads Pedersen  デンマーク 10時間17分35秒
2位 Geoffrey Curran  アメリカ 18秒差
3位 Mathias Rask Jeppesen  デンマーク 22秒差
42位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)1分48秒差
70位 横山航太(篠ノ井高校)10分40秒差
79位 山本大喜(榛生昇陽高校)25分10秒差
80位 橋詰丈(昭和第一学園高校)28分14秒差

※橋詰丈は山岳ポイント総合2位

3rd Stage

Torfeo Karlsberg第3ステージは、午前中に11.5kmの個人タイムトライアル、午後は79kmのロードレースの2部に分かれて行なわれた。

3-1 ステージの個人タイムトライアルはスタートからすぐに5パーセントほどの3km超の登りと700mほどの勾配のある登りの2箇所が大きなポイントとなるコースであり、力差の出るコース設定になっている。昨年の総合優勝者、デンマークのMads Pedersenが今年も力をみせて優勝し、総合でもリーダーになった。日本選手の中では59位の岡が最上位であった。

■第3-1ステージ 個人タイムトライアル 11.5km

1位 Mads Pedersen(デンマーク)16分30秒
2位 Curran Geoffrey(アメリカ) 
3位 Rask Mathias(デンマーク)
59位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)1分32秒差
61位 山本大喜(榛生昇陽高校)1分34秒差
81位 松本祐典(北桑田高校)1分53秒差
85位 橋詰丈(昭和第一学園高校)1分58秒差
86位 横山航太(篠ノ井高校)2分7秒差
87位 黒枝咲哉(日出暘谷高校)2分7秒差

3-2ステージ 79km

午後からのロードレースはHomburgの中心街をスタートして20kmの周回を4周するコースで行なわれた。

スタートしてすぐに橋詰が穴に落ち後輪交換する。3周目には横山が中央分離帯に突っ込み前後輪大破し、その直後に松本も前輪破損。なんとか2名とも車輪交換して集団復帰する。その周の山岳ポイントでは橋詰が2位通過して、ポイント差では大きく離されているが山岳賞争いで2位となる。

3周目終了前にスウェーデンの選手と山本が2人で逃げ、山本がポイント賞を2位通過する。集団はスプリントに持ち込みたい総合リーダーを擁するデンマークとスプリンターを擁するイギリスが中心となり集団をまとめ、大きな逃げは許さない展開となり80名以上での集団スプリントとなる。スプリントでは今朝のタイムトライアルで優勝し総合リーダーとなっている。

Mads Pedersenがこの日2度目の優勝を飾る。日本チームは集団中ほどからスプリントする形になってしまった黒枝が12位、横山が16位と今日もネイションズポイント獲得はならなかった。

今日はトラブルが多かったものの、日増しに日本の選手の動きが良くなり、積極的に前方で展開している様子がラジオツールからも頻繁に流れてくる。明日の最終ステージはこの大会では何度も使われたコースであり、登りでふるい落としのかかる厳しいコースであるが、今の選手の状態ならチャンスは必ずある。

■第3-2ステージ  79km

1位 Mads Pedersen(デンマーク)1時間56分28秒
2位 Lawless Christopher (イギリス) 
3位 Burton Germain(イギリス)
12位 黒枝咲哉(日出暘谷高校)
16位 横山航太(篠ノ井高校)
27位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)
83位 山本大喜
91位 橋詰丈(昭和第一学園高校) 3分47秒差
92位 松本祐典(北桑田高校)3分47秒差



2nd Stage
Trofeo karlsberg 第2ステージ

第2ステージは1周30kmのコースをおよそ3周半する100kmのレースで、1kmの最大勾配15%以上の登りと1.5kmほどの緩い登りでの動きがレースを左右する。

岡が1周目の下りでの落車に巻き込まれジャージを真っ黒にしながらも長い時間をかけて何とか集団に追いつくことが出来た。レースでは最初の山岳ポイントを橋詰が2位通過し、得意の登りで前に前に動いていく。山本も何度か逃げに入る動きを見せる。

昨日のステージ後に体調を崩していた黒枝は脚の状態を確かめるために2度のスプリントポイントでスプリントを試して3位、1位通過する。松本、横山も集団内の良い位置をキープして周回を重ねる。ラスト周回の登りで橋詰がデンマークの選手に路肩にはじかれ、ぬかるみにはまりリカバリーできず遅れてしまうが、他の日本選手はメイン集団に残る。

勾配のある登りでも集団は大きく分かれることなく進み、最後は80名での集団スプリントになり黒枝が12位でゴール区間6位までが獲得できるネイションズポイントの獲得はならなかった。

今日は冷たい雨の中のレースの中であったが、昨日より各選手状態もよく皆良い位置で走れており動きもよかった。ネイションズカップ獲得に向けてチームの雰囲気もよく、明日のステージもトライしていく。

■第2ステージ
1位 Lawless Christopher(イギリス)2時間23分01秒
2位 Looij Andre (オランダ) 
3位 Touze Damien(フランス)
12位 黒枝咲哉(日出暘谷高校)
22位 横山航太(篠ノ井高校)
35位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)
50位 松本祐典(北桑田高校)
63位 山本大喜(榛生昇陽高校)
89位 橋詰丈(昭和第一学園高校)7分26秒差

1st Stage

UCIジュニアネイションズカップのTrofeo Karlsbergが5月30日から4日間、TTを含む5つのステージで始まった。

今回の日本ナショナルチームのメンバーは4月にクロアチアで開催されたネイションズカップに参加した黒枝咲哉(日出暘谷高校)、岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)、横山航太(篠ノ井高校)、橋詰丈(昭和第一学園高校)、山本大喜(榛生昇陽高校)の5名に、新たに松本祐典(北桑田高校)が加わった。岡、横山は昨年に続き2度目の参加となる。

第1ステージは1周約28kmの周回コースを10kmのニュートラル区間を含めて4周する100kmのコース。1周回に2kmの登りと最大勾配12%ほどの勾配のある1.5kmの登りがあり、ゴール前は4%から6%ほどの登りが600m続くコース。

1周目から今月初めの八戸での強化合宿で登りでは他の選手を圧倒していた橋詰が数名で抜け出すが、集団も速く逃げは続かない。その後の平坦で山本が落車に巻きこまれ遅れる。2周目に入ってすぐの登りでは橋詰が動きをみせるがその直後に落車に巻き込まれガードレールに突っ込み、大幅に遅れてしまう。この周の厳しい登りの後の平坦区間で9名の強豪国の逃げグループに岡が入る。

しかしこの日は集団ゴールにしたいチームが多く、10km以上逃げは続くがその後集団に飲み込まれる。4周目の登りで横山が遅れ、90名近い集団でのゴール勝負に。進路をふさがれた岡はブレーキをかけざるを得ず31位でゴール。松本、黒枝も集団後方でゴールする。

今日は大きな落車はなかったものの細かな落車が頻発して、日本選手も巻き込まれたが大きな怪我もなく、明日の第2ステージに気持ちを新たにのぞむ。

■第1ステージ
1位 Halvorsen Kristoffer(ノルウェー)3時間16分41秒
2位 Lawless Christopher (イギリス) 
3位 Burton Gemain(イギリス)
31位 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム)
59位 松本祐典(北桑田高校)
74位 黒枝咲哉(日出暘谷高校)
101位 横山航太(篠ノ井高校)8分17秒差
103位 橋詰丈(昭和第一学園高校)14分1秒差
105位 山本大喜(榛生昇陽高校)14分6秒差

派遣について
大会派遣について[PDF]

1  大会名 2013トロフェオ・カールスベルク(UCI ジュニアネイションズカップ)
2  大会期間 平成25年5月30日(木)〜6月2日(日)
3  派遣期間 平成25年5月28日(火)〜6月3日(月)
4  開催地  ドイツ
5  選手団 (スタッフ:3名 選手:6名) 
スタッフ
監督 柿木孝之(JCFジュニア強化育成部会)
メカニック 山脇靖宏(JCFジュニア強化育成部会)
現地スタッフ オラフ ジョンソン

選手
岡篤志(茨城・キャノンデール・チャンピオンシステム)
横山航太(長野・篠ノ井高校)
黒枝咲哉(大分・日出暘谷高校)
橋詰丈(東京・昭和第一学園高校)
山本大喜(奈良・榛生昇陽高校)
松本祐典(京都・北桑田高校)