大会レポート
Home > 高校生向情報 > 2015全国高校女子合宿

H27全国高校女子合宿

■1日目(03/30/Wed)

本日より3泊4日の日程で全国高体連女子トラック合宿が伊豆ベロドロームで始まった。

この合宿は、昨年に続き2回目である。全国から選考した28名の女子選手と、専門部のスタッフ10名で、4月2日まで行う予定。

この合宿は、女子選手の競技レベル向上を目的とし、室内走路の250mバンク等を使用して、基本的な集団走行技術の向上だけでなく、ルール講習等も行い、総合的に女子選手の強化育成を図ることを目的としている。

また、今回の女子合宿はJKAからの支援をいただいて実施している。

全国選抜大会後まもないこの時期に、新たな目標を見つけて、自分の殻を破るような合宿となることを期待したい。

■開講式 … 14:30〜

サイテルの会議室で開講式を行った。高体連専門部の坂井田理事長、強化育成部会の大野部会長長よりこの合宿の目的について話があり、その後指導者の紹介、今後の日程について説明を行った。

■333m走路 集団走行練習 … 15:00〜 

最初の練習は日本競輪学校内にある333m走路に移動して行った。

練習前に機材確認を行ったが、各部分のねじやナットの締め、チェーンの張り具合、タイヤの空気圧などを点検をした。

機材の整備点検に不慣れなこともあるが、ぜひこの機会に、自分が使用する機材を自分で整備できる力量を身につけたい。

その後、練習中の指示を伝達する無線機とイヤホンを身につけて、練習の準備が完了した。

本日の練習は、20分間走2セット。2列集団走行に慣れるための練習から始めた。

29名を2班に分けて、イン側・アウト側で1周ずつ先頭交代して2セット実施した。

女子だけの集団で走行するのは初めての選手もいるようで、最初のうちは、お互いの脚質もわからずやや不安な走行であったが、後半になるにつれ安定した走行になってきた。

■夕食… 18:30〜

合宿メンバーで食べる最初の食事である。

初対面の選手どうしであるが、食事しながらの会話も徐々にはずんできたようだ。

食事の内容は、競技選手にふさわしいタンパク質中心のボリューム満点の食事であった。

■ミーティング … 19:30〜

初日夜のミーティングは、JKAよりガールズ競輪の説明会を開催していただいた。

ゲストとして女子競輪1期生で、日本代表で国際大会の経験もある加瀬加奈子選手、2期生の猪子真実選手、3期生の金田洋世選手に競輪を目指すきっかけや、仕事としての競輪の魅力について話をしていただいた。

現役競輪選手からの話をきいて、各選手ともまだ自分の将来をイメージできていないようであるが、ガールズ選手の話を興味深く聞いていた。

この中から競輪選手やオリンピックを目指す選手が出てくることを期待したい。


■2日目(03/31/Thu)

■ 体操・散歩

午前6:30からベロドローム1周の散歩と体操。春本番といった青空広がる天気になった。

■補強運動 … 8:00〜

補強運動として体幹トレーニングを実施。

■ 20分走2セット…8:30〜9:30  48×15

2列集団走行練習。2班同時に実施。前後、左右の距離感、一定ペースを意識して安定した走行になってきた。

S500m×1本 …9:50〜10:20

スタンディングスタートで500mの測定を1本実施。

■ チームF666m×4本(半周離脱)…9:50〜10:20

1班4名に編成して、1周の助走後、フライングで加速して、半周ずつ走行して離脱するスピード練習を実施。
先頭をローテーションして4本行った。ギアは49×14。

日本競輪学校見学 ・・・13:30〜14:00

 日本競輪学校で競輪学校の生活や校内の施設の説明と見学を行った。

午後 250m走路  20分間走×2セット・・・14:30〜

午後からはいよいよ室内250m走路での練習。補強運動の後、20分間走を2回行った。

A班、B班2グループに分かれて実施。初めて走行する選手も多いため、しっかりミーティングして臨む。

250m走路の場合、低速で走行するのは危険、またクイックな動きも転倒につながるのでハンドリングに注意が必要。

初めての選手も多く、しっかり集中して走行練習を行った。

F250m×3本・・・16:00〜

 250m走路の上バンクからのフライングも練習しないと上達しない。

いつもと違う形状のバンクで、加速の仕方もコツがいる。入念な走行についての説明の後、合計3本行った。

 バンクに入ったらとにかくスピードを上げていくこと、しっかりハンドルを保持し、バランスの良いペダリングで加速していくことをイメージして行った。

ギアは49×14。

夕食・・・16:00〜

講習会・・・19:30〜

 夕食後の講習会は、専門部競技運営部会の馬場先生より主に機材に関する規則や、機材の調整などについて講義していただいた。

 また、経験したことのある走行違反や事故などについてのアンケートを実施した。先の選抜大会に参加した選手も多いが、

過去に違反走行で注意指導の経験がある選手も多くみられた。この合宿を通してルールの理解とともに、走行技術のレベルアップを図ってほしい。


■3日目(04/01/Fri)

■ 散歩・体操

3日目に入った。午前6:30から散歩と体操。今日は雲が広がりやや肌寒い天候となった。

■補強運動 … 8:00〜

補強運動として腹筋、背筋の種目を行う。

■ 20分走1回…8:30〜

2列集団走行。2班に分けて行う。A班は安定した走行になってきた。

B班は疲れが見え始め、遅れる選手も出てきた。

F1周(333m)×3本 … 9:10〜9:40

1班4〜5名に編成して、フライング1周でもがきあいを行う。ゴール勝負を意識して実践的練習を行う。

競走状態で自分の走行ラインを意識した走りを目指す。

F1000m×3本・・・ 10:00〜11:00

チームで半周ずつ交代して行う。

スピード持久力の養成を目的とした練習。一定ペースと上手な先頭交代を意識して行った。

午後 250m走路  20分間走×1回・・・13:30〜

午後からはベロドロームでの練習。

補強運動の後、2班に分かれて20分間走を行った。

F200m測定・・・16:00〜

フライング200mの測定を行う。

ギアは48×14。競技種目ではスプリントの予選で実施する種目である。

普段の練習ではよく行っているが、250m走路だとハロンラインが第1センター付近にあり、4コーナーから1コーナーにかけての仕掛け方にコツがいる。

映像を見せながら説明し、イメージをつくって2本ずつアタックした。

チームF1000m(250m×4周)

チームで1周ずつ交代して行う。スピードのキープと先頭交代の上達が目的。

上位チームは1本ごとにペースを上げてチャレンジした。

経験不足でなかなかうまくいかず失敗もあるが、それも上達するためには必要な過程。

臆することなくチャレンジする気持ちが次のステップにつながると信じて取り組んでほしい。

講習会・・・19:30〜20:30

昨日に続き、競技ルールの講習会を行った。今回集まっている選手たち自らが経験したことがある違反走行の事例をもとに、競技運営部会の馬場先生に走行の基本的ルールについて解説していただいた。

また、ケイリン、スクラッチ、ポイントレースといった選抜大会やインターハイで実施される種目のルールについても説明していただき、理解を深めた。

合宿もあとわずか、自分の殻を破る挑戦を最後までしてほしい。


■4日目(04/02/Sat)

■ 散歩・体操

合宿最終日に入った。今朝は気温も低く、花冷えの朝となり肌寒い。いつものように散歩と体操を行った。

■補強運動 … 8:00〜

補強運動として腹筋、背筋の種目を行う。

■ 20分走1回…8:30〜

2列集団走行。2班に分けて行う。

A班は安定した走行で、後半はペースアップしても集団がばらけず選手たちの自信を感じる。

短期間の訓練であるが、その成長はめざましい。

一方、B班はちょっとした不注意や操作ミスで落車転倒が発生。大事に至らなかったが、最後まで集中力の持続が必要だ。

模擬レース・・・9:30〜

当初は予定になかったが、合宿の成果として模擬レースとしてポイントレースをしてみることになった。

各自がこの合宿で得た経験と実力を試す絶好の機会。距離は10km(40周)、ポイントは2km(8周)ごとに設けた。

比較的速い展開でレースは進行し、中間スプリントでは積極的にポイントを取りに行く姿勢も見られた。

先頭交代や並走時も走行ラインを守る走りが実践できて、危なげないレースであった。

女子選手の集団レースも見ごたえあるものに進化していくだろう。

レース前は不安な選手も多くみられたが、これも一つの経験。

終わってみれば、自信を深めた選手も多くいたであろう。

S250m×2本・・・10:30〜

合宿の最後のメニューとして、S250mにチャレンジ。

250m走路でのスタンディングスタートに慣れることを目標に行った。

ホルダーに支持してもらいスタンディングで加速し、全力で1周する。

大きなパワーで一気にトップスピードに乗せ、コーナーを上手に走行するのも250m走路特有の技術を要する。

■ 閉会式…12:30〜

 片づけ・ドーム内の清掃を分担して行い、閉会式を行った。

最初は不安な面持ちで集まった女子選手たちであったが、最後は合宿を終えた充実感と達成感、そして安堵の表情がみられた。

また、普段の学校ごとの練習と違い、女子だけのメンバーで練習できたこと、室内250m走路で集団走行の訓練ができたこと、それらを通して自らの新たな課題がみつかったことなど、収穫の多い合宿となった。

すでに4月に入って各学校での練習に再び戻るが、さらにレベルアップして、夏のインターハイでの再会を誓いあい、それぞれ帰路についた。

参加した選手・スタッフの皆さん、サポートいただいたJKAの皆さんお疲れ様でした。

※動画が届いていますが、現在準備中です。もうしばらくお待ちください。
この事業は競輪補助金で運営されています