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ジュニア世界選手権大会レポート(2009/08/09)

※モスクワとの時差は-6時間です。

 今日はいよいよ個人ロードレースが行われます。女子は10時から、男子は14時からです。一昨日の女子個人タイムトライアルでトラブルのあった上野さんは、個人ロードの出場を見合わせ、男子の部には全日本ジュニアロードチャンピオンの黒枝君が出場します。

 今朝の朝食は7時半にとり、女子の選手はこの機会にロードレースを見ることになり、9時にホテルを出発しました。

 男子ロードのスタートが14時で、トラック公式練習は17時から19時までなので、男子選手は皆11時半にホテルを出発することになりました。私は女子選手とともに女子ロードレースに行き、女子のレース内容・競技の運営などを視察することにしました。

 ロード会場に到着すると、すでに招集が始まっており招集地点に行きました。まずギヤ比チェックがテント内で行われており、そのテントを出るとサインシート(このサインシートは参考になります)、ゼッケンの確認が行われコース内に入るという流れです。一度コース内に入ると選手はそこから出ることができず管理されることになります。(国内のレースとは異なりますね)

 スタート地点では音楽が流れ、DJが雰囲気を盛り上げています。天気は曇りで少し肌寒い中いよいよ女子ロードがスタートし、全く男子と変わらないスピードで出て行きました。コースは1周13.5kmの周回コースで、女子は6周、男子は10周します。コース内は徒歩でコースをショートカットして色々な個所に行くことが可能です。

 まず補給所に行きました。コース脇に張られたテントが補給所で、特に国の割り振りはなく自由に使っているようです。ただ各チームに無線機が1台渡され、コミッセールからの情報が入ってくるようです。その後、登り個所と下り箇所を見ましたが、女子とは思えないスピードで走っています。4周回までは特に動きはなかったようですが、何もしなくてもこのコースでは周回を重ねるごとに自然と力のない選手が消えてゆき、集団が小さくなってゆきます。残り2周で動きがあり、イタリア2名、フランス1名、ロシア1名の計4名がエスケープし、そのまま周回を重ね最後はイタリアの選手が1名抜け出し優勝しました。

 女子の競技が終わるとすぐに男子の招集が始まり、黒枝君には大野コーチと柿木メカニックがサポートしています。私が招集地点に行くと黒枝君はすでにギヤ比チェック、サインを済ませていました。午後になっても肌寒さは変わらず、黒枝君もスタートエリア内を周回していました。

 間もなくスタートコールが始まりましたが、強いと思われる国からコールされているようで、黒枝君がコールされたのは最後の方で、当然スタート位置も最後尾でした。

 いよいよスタート時刻を迎え、選手達はかなり早いスピードで出てゆきました。最後尾でスタートした黒枝君も、補給所の付近では前の方で走り順調に見えましたが、3回の落車現場に遭遇し1周回を終える箇所では前輪のハブ付近の損傷で前輪を代えことになり集団から遅れてしまいました。その様子は無線機からも報告されていました。その後は、単独で集団を追うもこのコースでは集団に復帰することは不可能で、5周回終了時点でDNFとなりました。本人も自分の実力を発揮する前にアクシデントでリタイアしたことで悔しくてたまらないとコメントしていましたが、この悔しさは9月にクロアチアで行われるネイションズカップで晴らしてもらいたいと思います。

 黒枝君のリタイアで男子のロードレースは最後まで見ることは出来ませんでしたが、集団から何度も逃げがあっても決まらず推移していたようで、最後になってベルギーの選手が単独でゴールしたそうです。

 さて、トラックの選手は公式練習が17時から19時までとなっており、スタッフも男子ロードレースを最後まで見ることなくトラック練習の準備に入りました。各選手は段取りにも慣れ、限られた時間の練習ではありますが順調に練習を済ませ、今夜の食事は競技場横のホテルで済ませ、ホテルに戻り各自就寝となりました。

監督:坂井田


ギア比チェック

サインボード

女子ロード・レーススタート

女子ロード・レース
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