今日もモスクワの天気は良く、最高気温は30度近くまで上がる予想で暑くなりそうです。トラック競技は第2日を迎えます。昨日、チームは好成績に沸き、本日も好成績が期待されます。
本日のトラック公式練習は9時から10時までの1時間で、この練習に行く選手・スタッフは7時に朝食を取り7時半に出発、それ以外の選手・スタッフは8時に朝食を取り11時30分にホテルを出発し競技会場へ行きました。私は後発の部隊で会場入りし、14時開始の競技に備えました。今日の競技は、14時から3kmインディヴィデュアルパーシュート予選に元砂君と矢野君、15時20分からケイリン1回戦に末木君と横山君、18時10分からスクラッチ決勝に木下君が出場します。
14時から始まる最初の競技3kmインディヴィデュアルパーシュート予選開始まで1時間前の13時になった時、バンク上で突然カウントダウンが始まり競技が始まりました。この時スタッフ・選手とも状況が把握できず、調べたところ急に競技開始時間が変更されたようで3kmインディヴィデュアルパーシュート予選が始まりました。
この時間変更のコミュニケは各国のポストには入れられておらず、インフォメイションボードにいつの間にか置かれていました。後で確認したらメディアにも伝わっていなかったようで確かに観客もこの時間入っていませんでした。
第1組の選手は変更を知らなかったのかDNSで、私たちが気が付いた時走っていたのが第2組の選手。矢野君は第3組で大野コーチが急ぎ準備に走り何とかスタートに間に合いました。(この時大野コーチは慌てて走った為、転倒して右足を負傷してしまいました)
しかし、アップも出来ずにスタートとなり、タイムは3分37秒257の第37位でした。この種目のみエントリーの矢野君には申し訳ないことをしましたが、これが国際大会なのかと私は思い知らされました。せめての救いは矢野君が2年生で来年もチャンスがあることでしょうか。
その後も時間変更を知らないのかDNSの選手が続き、元砂君の第7組となりました。元砂君も満足なアップが出来ておらず、好タイムは期待できません。
結局、タイムは3分39秒735で第43位でした。今回、元砂君もジュニア記録を狙っていただけに残念でたまりません。この3kmインディヴィデュアルパーシュート予選は25組予定されており、全ての選手が走り終えるのに約2時間30分を要します。急に開始時間変更を知っても後半の選手は準備に対応出来ますが、前半に走る選手にとっては不利でしかありません。開始時間が急に早くなることなど日本では考えらず納得できませんが、国際大会ではそのような考えを持たないようにする必要がありそうです。言葉の問題も含めて、今後の戒めにしたいと考えます。
予選トップは、私たちの想像を上回る記録で、3分15秒743の世界新記録を出したオーストラリアの選手でした。最初の1kmが1分06秒351、2kmが2分09秒625(ラップ1分03秒274)でゴールが3分15秒743(ラップ1分06秒118)でした。これは驚きです。
次の競技はケイリン1回戦です。このスタートリストがコミュニケボードにありません。何組に末木君と横山君が出走するのか、何位で2回戦に行けるのか分かりませんが、今回場内で無線ランを通じてスタートリスト・リザルトが流れているようで、持って行ったPCで組み合わせを確認できました。
このケイリンも3kmインディヴィデュアルパーシュート予選が終了するとすぐに始まり、スタート予定時刻より20分早く始まりました。このように開始時刻もあてにならず、常に競技の進行を見ながら準備をする必要がありそうです。
予選3組に出場した末木君は先行するもゴール前で捲られ5位。予選6組に出場した横山君は前に出ることが出来ずに4位で2名とも敗者復活戦にまわります。ケイリン1回戦は1位のみ2回戦に進出出来、敗者復活戦も1位のみ2回戦に進出出来る厳しいものです。
ケイリン1回戦が終わり、しばらくして組み合わせを確認するため、コミュニケボードに行きましたが、今回も敗者復活戦のスタートリスト出ていません。確認のためUCIのデスクに行くとありましたが、スタッフだけのものでもらえず、見て確認しました。
その後、敗者復活戦の組み合わせでフランスの選手が同じ組に入っており、組み合わせがまた変更になりました。敗者復活戦3組には横山君が出場し、1周半前に先行するもゴール前で捲られ第5位となり予選敗退、5組に出場した末木君もゴール勝負で先行選手を捲ることが出来ず第2位となり予選敗退となりました。外国の選手とのパワーの違いは歴然で、ギヤ比の問題も検討しなくてはならないと感じました。
本日最後はスクラッチの木下君です。31人が出走し、木下君も積極的に逃げを打ちますが決まらず、他の選手の逃げも結局決まらず、最後はゴール勝負になりましたが、最後のスピードは半端でなく、ゴール勝負を制したのはイタリアの選手でした。
今日は少し早く終わり、20時にはホテルに戻れました。すでにこの大会の競技が終わった選手もいますが、明日以降もチームとして戦って行きたいと思います。
明日は、女子スプリントに前田さん、男子1kmタイム・トライアルに窓場君と野上君、女子スクラッチに上野さんが出場します。今後も応援よろしくお願いします。
監督:坂井田