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ジュニア世界選手権大会レポート(2009/08/13)

※モスクワとの時差は-6時間です。

 モスクワは今日もまた暑く、こちらに来てから一度も雨が降りません。空気は乾燥していて喉が良く渇きます。選手・スタッフともこちらの生活にも慣れ、ロシア流の食事も問題なく食べていますが、やはり日本食が食べたいものです。

 トラック競技は第3日を迎え、昨日世界新記録が出た3kmインディヴィデュアルパーシュートに続き、本日も各種目で世界新記録が出そうです。今回、世界新記録を更新すると500ユーロの賞金が出されるそうで、本日もこの高速バンクで好記録が期待されます。

 さて、本日のトラック公式練習は8時30分から9時30分までの1時間で、この練習に行く選手・スタッフは7時に朝食を取り7時半に出発、それ以外の選手・スタッフは8時に朝食を取り11時30分にホテルを出発し競技会場へ行きました。すると昨日と同様、今日の競技も開始時間が予定より30分早くなっていました。やはり予定表は何の役にも立たないようです。

 今回のディレクターに確認すると、チームミーティングで変更があると話したと言っていました。確かに言葉がよく分からないこともありますが、いつ変更があるかは言っておらず、やはり何か釈然としませんでした。ただ明日も変更があることを教えてくれました。

 13時から最初の競技4kmチーム・パーシュート予選が始まりました。出走チームは20チームで、1番出走のスペインが4分24秒648のタイムで始まりました。その後も4分20秒台のチームが続き、10番出走のベルギーが4分14秒621のタイムで初めて4分20秒を切りました。その後は4分10秒台のタイムが続き、19番出走の地元ロシアが地元の声援を受けて4分05秒931の世界新記録を出して会場が沸きました。

 そして最終スタートのオーストラリアが登場。スタートから好ラップが続き、ゴールは4分05秒310で先ほどロシアが出した世界新記録を上回りました。

 ロシアチームのことは分かりませんが、このオーストラリアチームのギアレシオを見ると54×15Tで走っておりギア比は3.6です。予選4位のニュージーランドチームも同じギアレシオを使用しており、このあたりのギア比の研究が必要なのではないかと思います。それにしても、とてもハイレベルな戦いで順位決定戦が楽しみです。

 この次は女子スプリント予選で、500mタイム・トライアルでジュニア記録を更新した前田さんが出場します。スタートは3番目で出走し、タイムは12秒256で第21位でした。予選トップは、イギリスの選手でタイムは11秒093で世界新記録を樹立しました。日本の男子高校生でもなかなか出ないタイムで、これは本当に驚きです。

 その後1/16決勝が行われ、前田さんの対戦相手は予選4位の中国の選手で予選タイムは11秒360です。前田さんも積極的に仕掛けますがタイム差はどうしようもなく敗退しました。

 その後、少し時間が空き18時15分から1kmタイム・トライアルが始まりました。1番目のスタートは野上君で、緊張しているかと思えば、本人曰くどうせ1番目スタートなので気楽に臨めたようでしたが、最後の1周は思うように伸びずタイムは1分06秒908で第18位でした。しかし、自己ベストを更新出来たのは良かったと思います。

 次に登場する窓場君は、第17番目のスタートでこのレースは49×14Tでゆきます。緊張の中、スタート準備に入りカウントダウンが始まり、スタートした時からやや重い感じがし、最後までタイムは伸びませんでした。タイムは1分07秒765で第23位でした。本人も、やはりギアが重かったと話していました。優勝は地元ロシアで、タイムは1分03秒060でした。

 最後は、女子スクラッチに出場する上野選手です。女子スクラッチは、22周・7.33kmで行われます。上野選手の積極的な走りが期待されます。スタートから集団は一つで、あまり動きのないまま周回を重ねます。中盤、色々な選手のアタックがかかりますがどれも決定せず、そのままラスト6周回で上野選手が飛び出し、単独で逃げを打ちました。もうこれは行くしかありません。後続集団もけん制がはいり、残り周回を一人でゴールへ向かいます。そのまま最終周回まで逃げ続けましたが、最終周回に集団に飲まれてしましました。しかし、この積極的な走りは今後に繋がるものと確信します。

 その後は4kmチーム・パーシュート順位決定戦です。3・4位決定戦はドイツが僅かにニュージーランドを抑え、ドイツが第3位に決定しました。1・2位決定戦はオーストラリアと地元ロシアです。スタート直後からロシアがリードします。しかし、オーストラリアも追い上げどちらが勝つか分からない状態が続きます。しかし、ラスト4周回辺りでオーストラリアの4番手が落車して3名になり、さらに3名がバラバラになりラスト1周でロシアがオーストラリアを追い抜き、ピストルが打たれロシアの勝利が決まりましたが、ロシアチームは最後まで走りタイムは4分04秒686で世界新記録でした。一度は追い抜き勝ちかと思いましたが、リザルトでは世界新記録と書かれていました。これはこれで良いのか、また確認したいです。

 競技が終了し、競技場からバスでホテルに戻りましたが、時刻は22時になっており、今日も夜遅くなりました。明日も早くから練習があり、競技も続きます。スタッフ3名もかなり疲労してきましたが、選手も同じで共に残りの競技を頑張りたいと思います。

 明日は、スプリントに窓場君、伊藤君、末木君の3名が出場します。明日も応援をよろしくお願いします。

監督:坂井田


1kmTT(野上選手)

1kmTT(窓場選手)

女子スクラッチ(上野選手)

女子スクラッチ

イタリアチームのマシン

ニュージーランドチームのマシン

会場のロビー風景
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