国際大会レポート
Home > 高校生向情報 > 国際大会レポート > ジュニア世界選手権レポート

ジュニア世界選手権大会レポート(2009/08/11)

※モスクワとの時差は-6時間です。

 いよいよ本日よりトラック競技が始まります。

 タイムレースについては、各選手ともジュニア日本新記録を目指し、競走種目では表彰台を目指し視界は良好で、期待が十分持てる状態にあると思えます。今朝も朝食を7時にとり、9時にホテルを出発しました。

 今日のトラック公式練習は10時30分から12時までで、各選手はそれぞれの種目に合わせて十分な練習を行いました。練習終了後、競技場横のホテルで昼食をとりました。ここで昼食を取るのは3回目でメニューは毎回ほぼ同じです。しかし、競技場周辺はレストランもショッピンセンターも当然コンビニもありません。これからも昼食はここで取ることになりそうです。競技が始まるまではまだ時間がありますが、選手達の緊張感が少しずつ伝わってきます。

 15時30分から始まる最初の競技は2kmインディヴィデュアルパーシュートで上野選手が出場します。練習時から調子も良さそうで、ジュニア記録の更新が期待されます。検車ではサドルの位置を指摘され、乗車テストになりましたがOKをもらいました。結構サドルの位置を指摘されている選手が多いようです。

 出走は4組のバック側からです。スタート時はややふらつきましたが、最初のラップは良さそうです。1kmを1分17秒407と全体の19位で通過、この時点で記録更新も期待されましたがラスト2周でペースダウンし、最後の1kmは1分20秒347かかり記録は2分37秒781で第26位でした。

 予選トップはオーストラリアの選手で、2分24秒344のタイムには驚きました。しかし、上野選手の走りは今後に期待が持てるもので、大野コーチも後半の課題を指摘しさらに練習を積んで飛躍してほしいものです。決勝では予選トップのオーストラリアの選手が2分26秒282で優勝しました。

 18時からは開会式が行われ、その後18時30分から500mタイム・トライアルが始まりました。この種目にはジュニア記録を持つ前田さんが出場します。

 今回も記録更新を目指して準備をしてきました。スタートはやや引っかかった感じがしますが順調にスタートしスピードを上げます。途中のラップが良いのがDJの声でわかります。最初の166mは14秒989で全体の1位、333mでは25秒314で全体の2位(ラップは10秒325で全体の5位)、ゴールは36秒111で第5位(ラップは10秒797で全体の8位)でしたが、ジュニア新記録樹立となりました。

 本人もスタートは緊張せずリラックス出来た。記録を狙ってここへ来たので、記録更新出来て本当に良かったとコメントしていました。優勝は前田さんの前に走った中国の選手で、タイムは35秒561でした。この種目では中国はジュニアから強いようです。

 次の種目はチーム・スプリントです。組み合わせで日本チームは第1組ホーム側スタートとなり、500mタイム・トライアルが終了すると定刻より早く始まるようで、慌ただしくスタート準備をすることになりました。

 こちらに来るまでは、並びは1走末木・2走伊藤・3走窓場の順で考えていましたが、こちらに来てから1走と2走を変更することにしました。スタートの伊藤君のラップは24秒338で全体の9位、2走の末木君のラップは19秒184で全体の11位、トータル43秒522は全体の10位、3走の窓場君のラップは19秒465で全体の6位でトータルタイム1分02秒987は第9位でした。

 この記録はジュニア記録まであと僅か0.06秒という結果でした。このメンバーで十分な練習が出来ていれば記録更新も可能だったかもしれず、選手ももう一度走りたいと話していました。予選トップはニュージーランドでタイムは1分00秒433、決勝ではさらにタイムを伸ばし、1分00秒238で優勝しました。

 チーム・スプリント予選が終わると、すぐにポイント・レースが始まりました。各国1名のエントリーで32名が出走し、距離は18km、ポイント回数は12回です。

 前半はいろいろな国の選手がポイントを取り、元砂君も4回目のポイントではフィニッシュライン前で3番手から捲り1着で5ポイント獲得しました。この時点で5ポイントが4名でトップに並びました。その後も逃げを打つ選手が出ても集団はそれを許さずポイントは散らばり、7回目のポイントで元砂君が集団の前方に位置して3着でフィニッシュラインを通過し2ポイントを獲得して合計7ポイントとなりトップのイタリア、ドイツの選手と1ポイント差の3位となる。この時点で電光掲示板を見た元砂君も上位に行ける手応えを感じ、スタッフもこの展開でポイントが取れれば上位入賞出来ると確信した。

 しかしその後はなかなか前に出ることが出来ず、色々な国の選手がポイントを獲得し11回目のポイントが終了した時点ではトップが優勝したデンマークの選手とロシアの選手で10点、3位がフランスの選手で9点、4位がイタリア、ドイツの選手で8点、元砂君はそれに続く6位で7点であった。11回目のポイントが終了した時、ブラジルの選手が一人で飛び出し、それに続いて元砂君が3名の選手を引き連れて集団をリードする。

 ブラジルの選手は後続をかなり引き離し、元砂君を含む4名の集団も先頭を交代しながら前を追い、メイン集団もペースが上がってきました。しかしそのままのゴールを迎え、ブラジルの選手が1位で通過、第2グループは元砂君がラスト2周先頭を引きそのまま2位で通過、3位通過が優勝したデンマークの選手、4位通過がギリシャの選手でした。

 この結果、優勝は12ポイントでデンマークの選手、元砂君は10ポイントとなりロシアの選手と同点ではありましたが着順で第2位となり銀メダルを獲得しました。

 競技終了後、すぐに表彰式が行われ、元砂君には銀メダルが授与され、そのあと花束贈呈、国旗掲揚が行われました。表彰式後、地元メディアも日本選手の活躍が珍しいのか優勝した選手ではなく、元砂君とアシスタントの美女との写真を撮っていました。多分、ジュニア世界選手権のポイント・レースで銀メダルを獲得したのは初めてだと思います。

 国内で最も実力のある選手の名に相応しい快挙だと思います。競技場を出た頃には辺りは暗くなり、ホテルに戻ると22時半頃でした。

 明日も競技は続き、3kmインディヴィデュアルパーシュート、男子スクラッチ、ケイリンに日本選手が出場します。トラック初日からメダル獲得やジュニア記録樹立でチームの雰囲気も良く、明日も期待が持てそうです。

監督:坂井田


開会式

重量検査

ポイント・レース

ポイント・レース

ポイント・レース表彰

元砂選手

元砂選手

チーム・スプリント

前田選手

バンク

開会式

検車

ポイント・レース

ポイント・レース表彰

元砂選手

元砂選手

女子2kmIPR

チーム・スプリント

女子500mTT

日本チームピット
| MENU | 08/5-6 | 08/07 | 08/08 | 08/09 | 08/10 | Today | 08/12 | 08/13 | 08/14 | 08/15 | 08/16-17 |